てくてくGISラボ

フリーデータを使う(4) 基盤地図情報の数値標高モデル

ブログ記事を書いた日:2011.11.15 / 11.22 / 11.29
このHPにUPした日:2016.08.01

今回は東京都文京区のあたりのDEM(Digital Elevation Model)のデータを使ってみよう。

まずはデータのダウンロードは以下のページから。

基盤地図情報ダウンロードサービス
http://fgd.gsi.go.jp/download/

上記ページを下にスクロールしていくと、ページの中段あたりで、「利用者登録について」の説明がある。ここで、まずは「新規登録はこちら」のリンクをクリックして、利用者登録を済ませておこう。

利用者登録が終わったら、「基盤地図情報数値標高モデル」の、JPGIS(GML)のリンクをクリックする。

そうするとどの標高データをダウンロードするか、条件を選択する画面が表示される。ここで選択しなくてはいけないのは、メッシュサイズ(5mと10m)と、どの位置のデータをダウンロードするかである。今回は、「地図から選択される方はこちら」の下にある、「10mメッシュ」のボタンをクリックする。

すると日本地図上に1次メッシュの四角形が表示された画面が開く。今回は東京都文京区を含むデータをダウンロードしたいので、東京のあたりをクリックする。

そうするとクリックした1次メッシュの範囲が拡大されて、市区町村界とともに表示される。地図中で文京区を探すと、「533945」と「533946」の2次メッシュ2つ分にまたがって位置していることがわかる。ここで、その2次メッシュ番号の下の「Click」ボタンをそれぞれクリックする。

「Click」のボタンが青くなると、ブラウザの左側にある「選択状況」のところに、その「533945」と「533946」のメッシュがリストアップされてくる。この状態になったら、その下の「選択完了」をクリックする。

すると、データをダウンロードする画面が表示される。ここで、「FG-GML-5339-45-DEM10B.zip」と「FG-GML-5339-46-DEM10B.zip」をダウンロードする。ダウンロードする際に、利用者IDとパスワードを入力する画面が別タブあるいはウインドウで出てくるので、登録しておいた情報を入力しよう。ログインが完了したら、「このウィンドウを閉じる」をクリックして、元の画面で「ダウンロード」ボタンをクリックすれば、データを入手できる。ばんざい。

ここで念のため、メタデータを確認しておこう。「fmdid0-5.xml」の「確認」ボタンをクリックすると、そのXMLの中身が表示される。

日本語の部分を読んでみると、このデータが地形図の等高線データからTINを作成し、約10m間隔の標高値を取得したことが書いてある。あと、0.1m単位で標高が保存されているけれど、有効値は1m単位らしい。もう一つ、JGD2000なんだな、というあたりが確認できたら、このXMLの画面やウェブブラウザを閉じて構わない。

さて、データをダウンロードしたら、展開しておこう。で、表示だけど、いろいろあって今回はArcGISの日本語対応パックについているツールを使うことにする。もし、ArcGISだけインストールして、日本語対応パックを入れていないと、以下のツールはArcToolboxにはないので、インストールしておいてくださいな。

ArcMapを起動、「ArcToolbox>変換ツール(国内データ)>国土地理院>基盤地図情報(GML)のインポート」を開く。

「入力ファイル」の右横にある「ファイルを開く」アイコンをクリックして…、

さっきダウンロードして展開したxmlファイル2つを指定する。

さらに、変換後のラスタを保存しておく出力ジオデータベースを指定する。適切なジオデータベースがない場合は、今度は「出力ジオデータベース」の右横の「ファイルを開く」アイコンをクリックし、自分が忘れないような位置のフォルダに移動して、新規ジオデータベースを作る。

あと、「同一種別のデータは1レイヤーとして保存」をオンにしておく。あと、測地系はさっき確認した通り「JGD2000」である。以下のような感じで指定できたら「OK」をクリックする。

処理が終わったら、出力ジオデータベース内に「DEM10m標高」という名前のラスタが作成されているので、これをArcMapに追加する。すると、横長の標高データが表示される。

画面右側の東側は標高が低いので黒く、西に向かうにつれて標高が高く白っぽく表示されている。標高用のカラーパレットで表示すると、以下のような感じだ。

川によって作られたと思われる谷がより一層はっきりと見える。あと、標高が低い東側の水色のあたりを「個別属性表示」でクリックしてみると、ピクセル値がマイナスで標高が0m以下であることがわかる。

東京では地下鉄の出口に「ここは標高○○m」と書かれているのだが、かなり内陸と自分では思っていた後楽園のあたりでも6mぐらいしかなくて、ちょっと驚いたことを思い出す。東京で万が一洪水が発生したら、結構シャレにならないなぁ。

と、今回はこれにて…。

↑ページ
トップへ